こんにちわ。心彩さろんの麻祈(maki)です。
しばらく菊理媛巡りを中断していましたが、再開したいと思います。
今日は、私が幼少期に住んでいた
広島の「天女浜(てんにょがはま)」について書いてみようと思います。
昔、天女が降り立ったという言伝えのある場所です。
「天女浜」は広島県尾道市向島町にある浜で、
尾道駅前から出ている福本渡船で渡った「向島」にあります。
私は、30年ぶりくらいに渡ります。
この渡船は、大林宣彦監督の映画「ふたり」「さびしんぼう」のロケ地となったり、「龍が如く6 命の詩」にも尾道仁涯町の“仁涯渡船場”として描かれているそうです。
尾道造船所を通っていきます。
昔はこの「桑田渡船」が動いていて、
私の住んでいた「天女浜」には沖に着いたらすぐだったのですが、
今は人口が減り、桑田渡船は止まりました。
なので乗り物に乗ってない場合、船を下りてバスかタクシー、または歩きです。
私はせっかくなので歩きましたが、30分以上かかったと思います。
目印はこれだけ。
私は、尾道造船所のすぐ裏に住んでいました。
こちらは、住宅街にひっそりと佇む小さな神社。
「沖明神」を祭っています。
「天女浜」を守ってくれている神様です。
この沖明神様は、向島の民話として残されています。
元禄の頃の話。昔、向島の人達は浜で塩を取って生計をたてていました。
海の中に小さな島があり、そこに神様を祭って「沖明神」と名づけて塩作りをしていました。
ところが、毎年のように沖明神の前の堤防が崩れてしまいます。
どんなに丈夫に立て直しても石や砂浜が入り込んで切れてしまいます。
村人達はお祈りをしました。何日も何日もお祈りをして、満月の夜にある男性がきれいな女性が人柱になる夢をみました。
そこで村人達は、浜の外れの小さな家でお経を読んだり写経をしたりしている、美しい女性に人柱になってくれるように頼みに行きました。
女性は「海の見えるこの土地に住まわせていただいたお礼に喜んで人柱になりましょう」と言って今まで書き溜めたお経と一緒に人柱となって行ったそうです。
それ以来どんな高潮がきても堤防が切れることはなかったそうです。
人々はこの女性を天女と言い、この浜を天女浜と呼ぶようになったと言われています。
こちらは海辺にある人柱地蔵と思われるものです。
何も書いてありませんが、おそらく。。。
今でも誰かが大事に守ってくれています。
この「沖明神」は、昔の人が親しみを込めてそう呼んだのかもしれませんが、実は市杵島姫命の事です。
「市杵島姫命」は、世界遺産の厳島神社(いつくしまじんじゃ)に祭られてある神様で、広島では馴染み深い神様ですね。
瀬戸内では、小さな町で祭られている「市杵島姫命」がたくさんあるようです。
さらには「市杵島姫命」の別名は「菊理媛」。
同一神なのです。
私はずっと「菊理媛」を探していましたが、子供の頃からずっとお世話になっていた神様でした。
この神様が名前を変えて様々なところに存在するのは、私達人間にとって欠かすことの出来ない「水」の神様であるからだと思います。
特に大きな神社では御祭神より目立ってはいけないので、分からないように名前を変えて祭られています。
でも、どこかに「菊」の文字が入っていたりとヒントが必ずあります。
それを探すのも面白いかもしれません。
では今日はこの変で。
読んでくれてありがとう!