1月の神聖な木【椿】

こんにちわ。心彩さろんの麻祈(maki)です。

今日は、1月を代表する花として【椿】についてです。

“季節を彩る曼荼羅ぬりえのキット”より

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椿にまつまる記述

椿は古くから神聖な樹木として扱おり、日本書紀には天武天皇に白い椿を献上したという記述があります。中世では、朝廷の正月卯月にツバキ「ツバキ(椿)」の木を悪鬼を払う卯杖卯として用いたといわれ、その他各地方に伝わる椿に関する伝説や民話もたくさんあります。

松江

島根県松江市には「八重垣神社」という縁結びの神様として有名な神社があります。

素盞嗚尊が稲田姫命と夫婦としてこの地に宮を築かれたという場所です。

稲田姫命が地に立てた2本のツバキの枝が、成長して一本になったという「夫婦ツバキ」とも呼ばれる椿があります。

出雲国風土記には、椿が「海拓榴(つばき)」として記録されており、これは中国での名前が伝わったものと言われています。

椿には「春を代表する木」という意味が込められ、「海拓榴(つばき)」が「椿つばき)」と呼ばれるようになったのは万葉集の歌が詠まれるようになってからです。そして万葉集では9つの歌が詠まれています。

その代表的な歌をひとつご紹介します。

“巨勢山の つらつら椿 つらつらに 見つつ偲はな 巨勢の春野を”

〔訳〕巨勢山の「つらつら椿」―連なった椿の木々、そして点々と連なって咲く椿の花、つくづくと秋の椿の木々を見て、思い起こそうではありませんか。あの巨勢の春の野を。

今も変わらぬ椿の美しい景色が目に浮かぶ歌です。

松山

「伊予豆比古命神社」では旧暦正月七日から九日にかけて椿祭りが行われます。

日本三古湯である松山の道後温泉は、古代、椿の樹が茂って温泉を取り囲んでいたと言われ、『椿』は道後温泉を象徴する花といわれております。

その昔、「海人族(あまぞく)」と呼ばれる豪族が、縄文から弥生時代にかけて、南方(中国の揚子江流域)より渡来し、日本に稲作・製塩・漁労・航海術などを伝えたとされています。この海人族が聖樹として信仰した樹が『椿』です。

鈴鹿市

三重といえば出雲大社が有名ですが、この「椿大神社(つばきおおかみやしろ)」も有名で、2000年以上の歴史を持つと伝えられる神社です。全国にある猿田彦神社の本宮。

その名の通り、さまざまな品種の椿の木も植えられていて、冬には赤、白、ピンクなど色とりどりの椿で境内が彩られます。仁徳天皇の夢枕に一夜にして咲き誇る椿が現れたことから名づけられたと言われています。

ご祭神は猿田彦命で「導きの神」として知られています。

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